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いろいろと

キャラデザや劇場作品の拘束話もくるけれども自分は全部断っている
理由もあって断っているわけですが果たして自分の進んでいるアニメーターの道はそれでよいのかどうか例によって
スーパーアニメーターのHさんに色々相談してみたので今回は劇場作品の拘束関連について話したいと思います(キャラデザ関連はまた日を改めて)

ちなみにスーパーアニメーターのHさんは監督から直に電話で「劇場作品の総作画監督やキャラクターデザインをお願いできないか?」とよく電話がかかってきてHさんが別件で忙しいと断っているのを僕は席が真横なのでいつもそれをきいている

僕「Hさんは劇場作品はされないんですか?
僕は子供が楽しんでくれるような作品から声がかかったらたまに参加してるんですが殆どは
TVシリーズのほうが気楽に自分のやりたいことを出せて好きなので
劇場拘束の話とかは全部断っているのですが、世間的には劇場作品の拘束はアニメーターの一つの勲章みたいな感じもありますよね?
ただ自分はそういう事には全く無関心というか興味がないので我が道をいっているのですが、その辺はどうお考えでしょうか?」

Hさん「そうだなー、昔はさOVAも劇場作品も本当にそれに見合ったスケジュールと対価が出てたんだよ。
例えばスケジュールも1年以上かけて作っていたし単価も劇場作品なら一カット2万5千円とかもざらだったんだ、だから一カットに2日かけても全然問題ないし 10カットを1週間かけてやったとしても収入的にはすごくおいしかったんだ。
ただ今はどちらかというと劇場作品ですらTVシリーズのようにとっかん作業的なものが増えたじゃん?
俺はどっちかというとせっかく劇場みたいな作品をやるときはじっくりやりたいって考えてるんだよ。
それと俺らの世代は一人原画もしくは半パートを一人で原画してやっと一人前って認められる時代だったんだ
まあ今と昔では絵の密度が違うからなんともいえないけど・・そうだなあ、ちょうど新天地無用ぐらいが自分的には昔と今のアニメの絵の密度の転換期ぐらいだと考えてるんだ
天地無用の頃は大体一人原画もしくは一人で半パートってのがほとんどだったね」

T「すごいですね、でも天地無用も結構な絵の密度で1画面にキャラ数も多い印象で僕からみたら最近のアニメとさほど大変さは変わらないようにみえるんですが??」

Hさん「実は昔のアニメは止め絵が多かったんだよ、新天地無用でさえ1本300カット中の半分ぐらいが止め絵だったりね」

僕「自分は天地無用シリーズが好きで子供のころよく見てたんですが全然気になりませんでしたけどそんなに止め絵って多かったでしたっけ?」

Hさん「そうだよ、でも止め絵を多用してても動きが少ないとか話がおもしろくないとかっていうのは全然感じなかったでしょ?
それは昔の演出家がちゃんと魅せ方を勉強して教わって計算しているからなんだ 
逆に今だとアニメ本数が増えすぎて誰でも監督や演出になれるようになった結果 勉強不足のままの監督や演出が増えてしまったんだ
もちろんいろんな経験や勉強を積んでいないから演出で上手く魅せる方法を知らない・できない=作画に頼り切った演出が蔓延することになって結局その負担が今の作画にも大きく響いているんだ。

で、話は戻るけど自分も若手の頃から劇場作品の拘束関連の話はよく来ていた、でもさっきもいったように昔は一人で半パートできて一人前って認識だったし俺は劇場作品は効率が悪いと思ったんだ。
その頃の自分はとにかく手の速さと同時に色んな技術を吸収したかったから劇場作品は効率が悪いと感じたんだ」

僕「確かに劇場作品は単価が良い分TVシリーズと違って自分を出すというよりはその作品の一部になるようなものを描くことだけに集中する場合が多いですよね」

Hさん「劇場作品というのはTVシリーズと違ってお客さんがお金を出して見に来るものだからね、お客さんがわざわざお金を出してまで見に来てくれることに対してはちゃんとした責任をもったものを作らないといけないからね」

僕「そうですね」

Hさん「T(僕)くんはスチームボーイって知ってるよね?」

僕「いろいろと有名なアニメですよね」

Hさん「そうだね(笑 あのアニメはまず完成までに10年かかったんだ」

僕「有名な話ですよね」

Hさん「その10年でスチームボーイは実は一人の天才を殺してるんだよ」

僕「どういうことですか?」

Hさん「スチームボーイは当時若手ぐらいだった頃のSさんがキャラクターデザインを担当したんだけど、まあこのSさんが当時から天才と言われていてねとにかく上手かったんだ。
当時AICにいた頃 僕と僕の同期のI君(某ピンポンアニメのキャラデザの人)も先輩のAさんにスチームボーイの原画に誘われてね、僕はもう色んな仕事があったから断ったけど
I君は「やります!」って参加したんだ、幸いI君も超天才だからスチームボーイは50カットぐらいもったけど半年も掛からずに終わったんだけど誘ってくれたAさんやほかにもスチームボーイに参加してた人たちは年単位で関わっていたよ。

スチームボーイは拘束料がすごく良かったんだキャラクターデザインのSさんなんかは月に70万ぐらいもらっていてね
でもさっきも言ったけどスチームボーイには完成まで10年かかった分無駄な作業が多くて、Sさんのする仕事がない月ってのもよくあったんだ。
でも何も仕事がなくても月70万ももらえたら「まっ、いっかー」ってなっちゃうでしょ?月70万も貰えたらそれだけで年収うん百万行くんだから(笑

まあそんなこんなで天才アニメーターのSさんは10年間スチームボーイに携わったわけだけど、その10年間という時間は一人の天才をある意味殺してしまったわけでもあるんだ。
もしそのスチームボーイが完成まで10年間もの時間を費やさなければSさんはもっと色んな作品携われていろいろできたはずなんだ
と、ここまで話せば劇場作品とTVシリーズに対してどういう事が言いたいかって俺の考え方が伝わったかな?(笑」

僕「すごくためになりました ありがとうございます!」

Hさん「あとは人それぞれの考え方だよね、自分は今何をして何を吸収したいのか?そしてそれは二度とは戻ってこない時間とお金という対価に見合っているかどうかだね、僕ももうそろそろいい年齢だし若い頃のように体に負担やストレスをかける仕事はきつくなってきてじっくり仕事をしたい年頃になってきたから劇場作品にも関わってもいいかなと思い始めているんだ(笑」

T「楽しみにしてます!(笑」
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